「資本家マインドセット」、この本は三戸政和という人が書いた本です。
三戸氏は㈱日本創生投資の代表取締役CEOです。
この本のほかに「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい」
という本も書いています。
この三戸氏の本のスタンスは、資本家になりなさい、という趣旨です。
資本家とはお金からも働くことからも自由な存在。
サラリーマンと同じ労力で、数百倍の結果を手にするのが資本家。
なぜなら、この世は資本主義で、ゲームは資本家に最も有利になっているからだ。
このような趣旨です。
そして、資本家になるには、そんなに大変ではなく、
サラリーマンの貯金で会社を買えばいいのだというのです。
それが300万円以下程度という金額の目安です。
中小企業が「大廃業時代」を迎えようとしている今、
会社を買って誰もが資本家になれるチャンスだと筆者は言います。
後継者不足に悩む会社が多く、高齢の社長は自分の会社を
「この人になら任せても大丈夫」と思える人に売却したいと
望む人が多いのです。
その時取引価格は相対価格なので、思いを大事にするそうで、
値段にはあまりこだわらないケースも多いといいます。
「資本家」とは実際に会社の現場で陣頭指揮を取る「経営者」とは違います。
最初は両者を兼ねてる場合もありますが、株式会社では制度上、
資本と経営は切り離されていますので、資本家は現場のことを経営者に
任せておけるのです。
だから経営者は1つの会社しか手掛けられませんが、
資本家はいくつもの会社を自分の支配下に置くことができるのです。
会社を買ったあとは当初は社長業をやったとしても、
経営を任せられる人物を見つけたら社長を任せ、現場を自分は離れ、
会社の株は自分が会社を買った時にすべて所有しているはずだから、
軌道に乗った会社の株の「配当収入」を得ればいいのです。
そして次の金の卵、配当収入を生む「ニワトリ」=会社を探せばいいのです。
あの、ソフトバンク社長の孫正義氏も、そんな資本家の1人です。
自身が持っている会社からの配当収入は年間約100億円といわれています。
ソフトバンク株の時価総額は約10兆円。
その20%にあたる2兆円を所有しているといわれ、
そこからの配当収入が年間およそ100億円ということなのです。
そしてこれからサラリーマンという雇用形態は「普通」でなくなる、と
筆者は言います。
従来の組織は、愛社精神などで社員をいわば洗脳し、ジョブローテーションで広く浅い業務知識を付けさせ、広く浅くなんでもこなせる社員を純粋培養してきました。
しかし、これからは、プロジェクトごとに専門知識を持った個人が、
ネットを介して集まり、業務を行うことが主流となります。
そんな時代にサラリーマンは幕末の志士のように時代遅れになることを
筆者は指摘しています。
ともあれ、サラリーマンは準備をし、できれば資本家を目指してこれからの格差社会を生き残っていくことを勧めている本です。
僕に響いた本でした。
以上、Kenでした。
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